ブラインド商品とは特徴やメリット・デメリットを紹介

ブラインド商品は、消費者にとって商品の中身やブランドが分からない状態で販売される商品のことです。

すなわち、購入者の好奇心を刺激して新たな楽しみを提供する一方で、選択肢が限定されるという特性があることも覚えておきましょう。

本記事では、ブラインド商品の特徴や、メリットとデメリットを解説します。

ブラインド商品とは

冒頭でも触れましたが、ブラインド商品とは購入時に中身が明らかにされていない商品のことを指します。いわゆる『ランダム商品』です。
商品によっては、購入をする際にブランドや具体的な製品名を知ることなく商品を選択します。

昔から日本で親しまれている福袋や、現在ではオンラインゲームの「ガチャ」もランダム要素のある商品といえます。ほかにも、チョコのおまけのシールやカプセルトイ、入浴剤なども身近なブラインド商品です。

最近では、飲食店とキャラクターがコラボしたグッズや、本の付録、コンサートグッズ、コンビニで販売されるくじなどもブラインド商品として扱われています。近年では、YouTubeやTikTokなどでの開封動画が話題となり、一大ブームになっています。

ブラインド商品の具体例

ブラインド商品にはさまざまな形態があります。たとえば、化粧品のサンプルセットやミステリーボックス、抽選で当たるプレゼントなどがあります。

街中を見渡せば、ガチャガチャ(カプセルトイ)やアニメキャラクターの缶バッジ、アクリルキーホルダー、おもちゃが内蔵されたバスボムなど、さまざまなランダム要素を持つ商品が存在することに気づかされます。トレーディングカードや、スマホゲームのガチャも子どもから大人まで人気のあるブラインド商品です。

これらの商品は、購入者が中身を事前に知ることなく購入するのが大きな特徴です。消費者は商品が到着するまでの間、期待やワクワク感を抱きながら待ちます。

中身が明かされる瞬間は、驚きや喜びをもたらす一方で、ときには失望や不満を招くこともあります。ブラインド商品は、購入者に新しい体験や発見をもたらす可能性がありますが、その過程でのリスクも忘れてはなりません。

ブラインド商品の特徴

ブラインド商品には、いくつかの特徴があります。ブラインド商品の特徴を理解しておくことで、購入するメリットだけでなく、リスクや購入後の不満を避けられます。

企業側、消費者側双方の視点に立って、ブラインド商品の特徴を詳しく解説します。

ワクワク感がある

ブラインド商品は、購入者に特別なワクワク感を提供します。商品の中身やブランドが明らかにされていないため、購入する前から期待と興奮が高まります。

何が入っているのかを想像する楽しみや、未知の商品に出会う期待感がブラインド商品の魅力です。このワクワク感は、普段の買い物体験とは異なる刺激を与え、消費者に新たな刺激をもたらします。

また、ブラインド商品の中身が明らかになる瞬間は、驚きや喜び、もしくは悔しさなどさまざまな感情が交錯します。そのワクワク感があることで、消費者はより深く購入体験を楽しむことができるのです。

コレクション欲求を刺激する

ブラインド商品は、コレクターの欲求を刺激する要素を持っています。商品の中身が明かされないため、購入者はすべての種類をコンプリートするために継続的に購入する可能性があります。

とくに限定品やレアアイテムの場合、コレクションの一部として入手したいという欲求が高まります。このようなコレクション欲求は、商品を集める楽しみや達成感を提供し、熱狂的なファン層を形成する要因となります。

また、ブラインド商品が限定的な販売方法を採ることもあり、それ自体がコレクションの一部として価値を持つこともあります。このように、ブラインド商品はコレクター心を刺激し、商品を求める欲求を高めます。

レアな商品をコンプリートしたい消費者、継続的に購入したくなる販売手法をとる企業側双方にメリットがあります。

トレーディンググッズの側面を持つ

ブラインド商品は、トレーディンググッズの側面もあります。購入者が商品の中身を知らない状態で購入するため、複数の商品や特定のキャラを集める楽しみが生まれます。

特に、限定商品やレアアイテムを求めるコレクターや、キャラクターのファンの間で人気があります。また、トレーディンググッズのようにコレクションとして交換したり、販売したりすることもあります。

ファン同士で商品を交換することで、新たなコミュニティや交流が生まれ、より広いファン層が集まることもあります。ブラインド商品は、単なる商品購入の楽しみ以上に、コレクションとしての価値や交流の場を提供することがあるのです。

昨今では、ポケモンカードなどの人気商品が、フリマサイトやオークションサイトで高額な値段で転売されるなど、社会問題にもなっています。

販促目的に役立つ

ブラインド商品は、販促目的としても役立つ手法です。消費者に商品の中身を知らせないことで、好奇心や興味を引き起こし、購買意欲を高めます。とくに、新商品のプロモーションや限定商品の販売促進に効果的です。

人気のアイドルグループや、話題のキャラクターであれば、消費者はお目当ての推しやデザインが出るまで購入したり、コンプリートするまで続ける可能性があります。また、ブラインド商品はSNSなどでの口コミやシェアの対象となりやすく、ヴァイラル効果を生みやすい特性もあります。

これにより、商品やブランドの露出が増え、広告効果を高められます。販促目的に役立つブラインド商品は、消費者とのエンゲージメントを高め、ブランドの認知度や売上を向上させる有効な手法といえるでしょう。

中身の情報が流通する

ブラインド商品の特性上、購入者が商品を手に入れると、その中身に関する情報が流通する可能性があります。購入者がブログで商品を公開したり、口コミやレビューを通じて中身を明らかにすることで、ほかの消費者に情報が伝わります。

とくに、インターネットやSNSなどのメディアを通じて、ブラインド商品の中身が話題になることがよくあります。これにより、ブランドや商品の注目度が高まり「バズり」を生み出して、爆発的に需要が増加することがあるのです。

一方で、中身が明らかになることで、ブラインド商品としての驚きやワクワク感が失われるケースもあります。そのため、ブランドは中身の情報が流通することを考慮し、戦略的にブラインド商品を展開する必要があります。

ブラインド商品のメリット

ブラインド商品には数々のメリットがあります。ここでは、販売者と購入者両方の視点でお届けします。

ブラインド商品のメリットを知ることで、買い物を楽しめたり、企業のブランドイメージを高める効果に期待できます。

販売者のメリット

販売者側にとってのメリットは、購入者の好奇心を刺激し、商品に興味を持たせる効果があります。何が入っているか分からないという期待感を持たせ、購買意欲を高めます。

また、ブラインド商品は売り上げの増加にもつなげられます。消費者は中身がわからない商品に対して期待感を抱き、欲しい商品が当たるまでリピート購入します。

さらに、ブラインド商品は広告効果にも期待できます。消費者の間で話題になりやすく、口コミやSNSを通じて商品の露出が増えることがあります。

これにより、企業が広告をしなくても、自然にブランドの認知度やイメージ向上につながる可能性があります。以上のことから、ブラインド商品は販売者にとって収益の増加やブランドの強化につながる有効な販売戦略といえます。

購入者のメリット

購入者側がブラインド商品を手にするメリットは、開けるまで何が当たるか分からないワクワク感です。商品の中身が明らかになるまでの間、購入者は期待感を高めながら待つことができます。

また、ブラインド商品は通常の商品よりも価格が割引されている場合もあり、お得感を味わえます。さらに、予想外によい商品が手に入る可能性があったり、ブラインド商品を通じて新しい商品やブランドに出会う機会もあります。

中身が分からないことによる不安や失敗するリスクもありますが、ブラインド商品は消費者にとって、新たな体験や発見をもたらす可能性が高い商品といえるでしょう。

ブラインド商品のデメリット

ブラインド商品を購入する際は、デメリットについても理解しておく必要があります。人によっては、ブラインド商品を購入すると後悔する可能性があります。

販売者側も、目的を明確にしないとブランドイメージ低下や顧客満足度低下に繋がる可能性がありますので、以下にブラインド商品のデメリットを紹介します。

販売者のデメリット

販売者側にとってのブラインド商品を販売するデメリットは、消費者が商品の内容を知らないため、商品に対する信頼性や満足度が低下するリスクがあることです。購入者側が不満と感じれば、ブランドの信頼性やイメージにも悪影響を与える可能性があります。

また、中身が分からない販売方法ということもあり、ブラインド商品は返品やクレームのリスクが高まる傾向があります。購入者が予想外の商品を受け取った場合、不満を感じる可能性が高く、返品や交換を求めるケースが増えることがあります。

これらのデメリットを考慮し、販売者側はブラインド商品の販売戦略を慎重に検討する必要があります。

購入者のデメリット

ブラインド商品は、人によっては大きなデメリットになることがあります。中身が明らかになるまでストレスになったり、商品の内容を把握できないため、不満を感じるリスクがあります。

コレクションとして購入する場合、開けてみたら同じ商品であることが少なくなく、結果的に出費がかさむ可能性があります。ブラインド商品は、予想外の商品であったときの期待値とのギャップに戸惑うことがあるのです。

また、ブラインド商品は中身が分からないだけに、購入の決断を先延ばしにすることがあります。買うか買わないか悩んでいる間に、販売終了になるなど貴重なチャンスを逃す可能性があるのもデメリットといえるでしょう。

さらに、ブラインド商品の購入が失敗に終わった場合、ブランドや商品に対する不満や不信感が生じることがあることも忘れてはいけません。

ブラインド商品を製作する際のポイント

ブラインド商品を製作する際は、いくつかのポイントを考慮する必要があります。消費者が商品を購入してから中身を知るまでの間、どのような体験を提供するかがポイントとなります。

また、商品の中身が消費者の期待に応える価値があることも重要です。期待外れの商品や低品質な商品ですと、消費者の信頼を失う可能性があります。

さらに、ブラインド商品の製作にあたっては、適切な価格設定や販売戦略を考えることも必要です。消費者が商品に対して適切な価値を感じるようにすることで、消費者に新たな体験や喜びを提供できます。

以下に、ブラインド商品を製作する際のポイントを解説します。

適切なラインナップ数にする

ブラインド商品を製作する際は、適切なラインナップ数を確保することが大切です。過剰なラインナップ数は、コンプリートの難易度が上がり、消費者に精神面・費用面での負担を与えます。

一方で、少なすぎるラインナップ数では、消費者の興味を引かない可能性があります。適切なラインナップ数を確保するためには、ターゲット層のニーズや嗜好を十分に調査し、多様な商品を提供することが重要です。

また、シークレット商品や世の中のトレンドに合わせてラインナップを更新することで、消費者の興味を持続させることができます。適切なラインナップ数を保持することで、ブラインド商品の販売効果を最大化し、消費者の満足度を高められます。

適切な価格で販売する

ブラインド商品を製作する際は、適切な価格設定が売上に影響します。消費者は中身が明らかでない商品に対して、支払う価値があるのか正確に評価できません。そのため、価格が高すぎると購入意欲を削ぎ、低すぎると商品の価値が低く見える恐れがあります。

適切な価格設定を行うためには、市場調査や競合商品の価格分析を行うことが重要です。また、ブランドイメージや商品の品質に見合った価格設定を行うことで、消費者に適切な価値を提供できます。

さらに、企業とのコラボレーションやキャンペーンを活用することで、消費者の購買意欲を高められます。

まとめ

今回の記事では、ブラインド商品の定義から特徴、メリットやデメリットを紹介しました。ブラインド商品は消費者に驚きやワクワク感を提供し、新たな体験をもたらす一方で、中身が明らかにならないことで不安や失望を引き起こす可能性もあります。

このことから、販売者側は適切なラインナップ数と価格設定を行い、消費者の興味を引きつける戦略を考える必要があります。一方の購入者は、リスクを考慮しながら、適切な価値を見極めることが求められます。

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